睡眠と肌には深いつながりがあると聞いたことがあるかもしれません。ここで寝る前の食事が肌にどのような影響があるか詳しく解説していこうと思います。この記事を参考にして今一度ご自身の生活を見直してみて肌にとって悪い行動をとっていないか確認してみるのも良いでしょう。

寝る前の食事は肌に悪いのか

それでは、寝る前の食事が肌にどのような影響を及ぼすのか具体的に解説していきます。美肌にとって睡眠の質と食事の質はこだわりたいポイントの一つになります。ここでは寝る前に食事をすることで体はどのような変化が起こるのかフォーカスしていきます。

美肌と胃と腸の関係について

美肌を目指す方は食べ物にこだわりを持つ方が多いと思いますが、その食べ物が消化されるまでの過程に意識を持たれる方はそこまで多くないかもしれません。しかし、いくら良い食べ物を食べたとしても、きちんとその栄養分が吸収されなければ意味がありません。まず食べ物は胃に運ばれ、胃液でドロドロになります。その状態から栄養素や水分が吸収されます。このため、口に入れて飲み込み栄養素がきちんと吸収されなければ、胃と腸に負担を掛けるだけでなく、肌トラブルを及ぼす可能性もあるのです。

寝る前に食事をする

食べてからすぐ横になって寝ることは太りやすくなることにつながるとお聞きしたことがあるかもしれませんが、デメリットはそれだけではありません。横になって寝ることで血液の流れが抑制されてしまうので、胃や腸といった器官の動きが鈍くなります。そうすることで、栄養のある食べ物を取ったところで正常に吸収しきれないので意味がなくなってしまいます。睡眠をしっかりとることで体を作り上げるのに必須な成長ホルモンが生成されますが、食べた直後に寝る行為が胃や腸にとって良くない行為なので、美肌にとっては良い習慣とは言えません。

夕飯から就寝まで

美肌のためには、正しい時間帯に食べ物から栄養素を吸収し、十分に消化された後に寝ることが大事であることをお分かりいただけたことと思います。肌を生成させるのに必須である成長ホルモンが爆発的に増える時間帯は夜の10時から2時までの間であり、これをゴールデンタイムといいます。この際に眠ることが望ましいです。そのため、きちんと消化するのに3時間から4時間は必要になるので、ここから逆算すると夜の7時から9時までの間に夕飯を食べることが望ましいです。しかし、ものによって消化にかかる時間は変わってくるので注意が必要です。野菜系は比較的吸収が早いですが、芋系など炭水化物は吸収されるまでに比較的時間がかかるので、就寝3時間前に夕飯を済ませるのが厳しい方は、野菜を中心とした夕飯にすると良いでしょう。

寝る前の食事がもたらす健康被害

寝る前の食事は肌だけでなく体にとっても健康被害が及びます。そうすることで肌の負担以上に重荷を感じることでしょう。ここでは、肌にはもちろん体にどのような健康被害が起きるのか具体的に解説していきます。結果が分かることで、更に寝る前の食事をやめる動機につながると思いますので、この情報をしっかりと留めておくと良いでしょう。

吐き気の原因になる

寝る前に食事をとることで消化の妨げにはなりませんが、吐き気が及ぶ可能性があります。なぜなら、食べ物は体の中に入ると胃や腸といった消化器官を経て分解されるというプロセスが自動的に起こっているため、体は動いていないけど胃や腸は活発に動いているという現象が起きているからです。

よく眠れなくなる

アルコールやカフェインは寝つきを悪くさせますが、他にもアイスやチョコといった夕飯によく口にするものも中には胃酸逆流を引き起こす可能性があるので注意が必要です。そうした現象がよく眠れなくなることに繋がるので、食事は入眠の約3時間前には済ませておくと良いでしょう。

体内時計のために

睡眠、食事といった生物学的な過程は全て体内時計によってメンテナンスされています。日中に活動的になり、寝る前は比較的落ち着くようになるのはこのためです。寝る前の食事により体の中は活動的になってしまうので、体内時計を整えるためにも食事をとる時間帯にも気を付けると良いでしょう。

不健康につながる

寝る前の食事が心臓病や糖尿病を引き起こすリスクに繋がる場合があります。なぜならそれらに関連性があるおなか周りの脂肪や高血圧が寝る前の食事によってもたらされるからです。寝る2時間前にどうしても食事を取れない場合は600カロリー以内に収めることがおすすめです。夕飯はどうしてもたくさん食べたいと思いますが、日々を精力的に動くためにも気にしたい一つです。一口一口味わって食べたり、時間をかけて食べることで比較的満腹に感じやすいのでおすすめです。

寝る前の食事は美肌に悪い理由

それでは寝る前の食事がなぜ美肌を遠ざけてしまうのか解説していきます。ここを予め知っておくことで、美肌を遠ざけてしまう生活習慣をやめるきっかけになると思いますので是非参考にしてみるといいでしょう。

睡眠の質が下がって肌が修復されなくなる

人の体は食事の後は体温が上がりますが、寝る前は下がります。食べた後にすぐに寝るということで、体温が下がりきることができず寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりすることにつながり、睡眠の質が低下します。肌は、寝ている間に生成される成長ホルモンによって修復がされるので、睡眠の質が下がることで成長ホルモンの生成を抑制してしまいます。肌は日中に紫外線を受けたり空気中に舞うアレルギーによってダメージを受けているので、肌を修復するためにも、睡眠の質にはこだわると良いでしょう。

栄養の吸収率が下がる

美肌に良い野菜やビタミンC更にはスーパーフードを食べる方がいらっしゃいますが、食べるだけで美肌になれるというわけではありません。そもそも栄養分を吸収するのは腸であり、腸内環境が整っていないと栄養素がきちんと吸収されません。更に、食べた後にすぐに寝てしまうと、きちんと消化しきれずに腸内に届いてしまうので胃や腸にとって負担にもなりますし、せっかく栄養満点の食材を摂ったところでその栄養素をきちんと吸収することができません。そのため、寝るまでに3時間時間を空けることが美肌にとってもカギとなります。

肌のメンテナンス機能を遅らせる

我々は食事をすることで血糖値が上がります。この血糖値が実は肌にとって深い関係にあるのです。通常は、食事をした後は徐々に血糖値は下がっていくのですが、食べた後にすぐに寝てしまうと血糖値が下がりきれないままの状態になってしまいます。血糖値が上がったままですと、成長ホルモンの生成を遅らせることにもなりますので、肌の修正を施すことにも支障を起こす要因となってしまいます。寝りに入った30分後に成長ホルモンは分泌されるので、血糖値を下げきる時間を十分に経た後に寝ることが大切です。

肌と睡眠の関係

肌と睡眠には一体どのような関係があるのでしょうか。睡眠にこだわるということは肌にこだわるということにもなります。睡眠にこだわることでもたらす肌への影響をこれから具体的に解説していきます。

ターンオーバーに影響する

肌のターンオーバーとは、肌の一番外側にある表皮層で行われる細胞の新陳代謝や生まれ変わりのことです。睡眠の質が高ければこのターンオーバーに必要な成長ホルモンがたくさん分泌されるので、日中に紫外線などから受けたダメージを修復させる役割が促進されるだけでなく、肌荒れといったトラブルが起きていても、細胞が剥がれ落ちるターンオーバーも促進されるのでグングン肌が生まれ変わります。睡眠の質とは、眠りの深さに当たります。特に眠りが深くなるのは眠りに入ってから3時間後になります。眠りの浅いレム睡眠と眠りの深いノンレム睡眠が交互に起きており、このワンセット90分を繰り返しています。

熟睡することで肌が健やかに保たれる

睡眠が足りないと、ターンオーバーに必要な成長ホルモンの分泌を妨げてしまうので、肌の状態も乱れてしまいます。そのため、普段から睡眠が取れなかったり睡眠の質が悪かったりする方は注意が必要です。睡眠時間は十分にあるが、体がぐったりしている際は睡眠の質に問題があるかもしれません。睡眠の質を向上させるためには今一度、寝る前にライトを消す習慣や適度なストレスから身を守る習慣を身に着けると良いでしょう。

睡眠の質を上げるための生活習慣

美肌にとって重要な睡眠。ここではどのようにすれば質の良い睡眠がとれるのか順番にご紹介していきます。中にはすぐに実践できることがあると思いますので是非今日から取り入れてみると良いでしょう。これから挙げる睡眠の質を上げる方法はあくまでも例なので、この情報を参考にしながらご自身にとって、とっておきの方法も探してみると良いかもしれません。

朝日を浴びる

起きた後に朝日を浴びることで、体内時計が整いやすくなります。そのため、1日24時間のリズムが体の中でリセットされるので、頭がスッキリしたり寝つきが良くなったりします。更に質の高い睡眠をもたらすためのセロトニンというホルモンも太陽の光を浴びることで生成されやすくなっています。セロトニンはメラトニンという自然な眠りを促すホルモンを生成するのに必要なホルモンとなります。太陽光を浴びた約15時間後にセロトニンの後にメラトニンが分泌されるので、朝日を浴びる時間がベストなのです。ただ、長時間日光に当たることで紫外線による肌ダメージがもたらされるので、紫外線ケアも怠ることなくメラトニンを意図的に分泌することが大切です。

十分に保湿ケアをし乾燥を防ぐ

寝てる間に部屋が乾燥していることにより肌も乾燥してしまうことは避けたい現象です。お風呂から上がった後に十分な保湿をケアしたところで、長時間お肌を触らない睡眠中に部屋が乾燥してしまっては意味がありません。そのため、乾燥が気になる際は加湿器を設置したり、近くに濡れタオルを置くだけでも湿度は調整されるので試してみると良いでしょう。

身軽なパジャマや部屋着を着用する

寝る際には体に負担にならないものを身に着けて寝ることがおすすめです。通気性や吸水性に優れたパジャマを選ぶと良いでしょう。人は眠っている間に約コップ1杯分の汗をかくので、通気性の悪い衣類はなるべく避けることをおすすめします。寝ている間にあせもになったり、汗を放置しておくことで肌荒れにも繋がるので、パジャマの質にこだわることもとても大事な要素の一つになります。

リラックスする

心が興奮している状態で眠ろうとしても、なかなか深い眠りに入りにくいと思います。その際は、ストレッチをしたり、ヒーリングミュージックを効いたりして副交感神経にアプローチをかけましょう。寝る直前にお風呂に入ると十分に体温が下がりきれないことがあるので、入浴は睡眠のおよそ2時間前がおすすめです。

睡眠の質を上げる行動でずっと健やかな肌へ

睡眠と肌は深い関係にあることがお分かりいただけたことと思います。寝る前の行動が美肌に大きく関与するので、特に今回は寝る前の食事にフォーカスした記事でしたが、寝る前の行動と、食事から睡眠までの過程を意識してみるとすぐに行動が変わっていくと思いますので、一緒に誰もがうらやむ美肌を目指していきましょう!