「ターンオーバー」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
スキンケアを行う上で、ターンオーバーを意識することはとても大切です。しかし、日頃のスキンケアだけではなく、食事もターンオーバーに大きく関わっていることはご存じでしょうか。
この記事では食事によってターンオーバーを良くする方法について、仕組みから解説していきます。
ぜひ、最後までお読みになって普段の食事に取り入れてみてくださいね!
ターンオーバーとはそもそも何?

そもそも「ターンオーバー」とは何なのでしょうか。
聞いたことはあっても、内容はそこまで詳しくはないという方は多くいらっしゃることと思います。それではターンオーバーが持つ役割と、それを促進するための流れを解説していきます。
肌トラブルに欠かせないもの
ターンオーバーとは、肌のある細胞が古くなって、垢となり剥がれ落ちる過程のことです。
その事により、ニキビといった吹き出物、やけどといった日焼けやケガ、またはシミ・そばかすなどが肌に発生した後は、ターンオーバーが正常に機能すればそれらのトラブルも改善され、きれいな素肌へと生まれ変わるのを促進させてくれるのです。
ターンオーバーの流れ
わたしたちの皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層からなっています。さらに皮膚の一番外側にある表皮は基底層、有棘層、顆粒層、角質層の4つに分かれます。
この一番内側にある基底層で新しい細胞が作られることにより、皮膚も新しく生まれ変わります。
古くなった細胞が垢となり剥がれ落ちる、ターンオーバーの機能と、基底層の新しい細胞が作られる機能が正常に働くことにより、トラブルのない綺麗な素肌が保たれるのです。
ターンオーバーが乱れる原因

綺麗な素肌には正常に機能するターンオーバーが必要だとお分かりいただけたことと思います。
理想的な顔のターンオーバーは約29日ですが、早くなることも遅くなることもあります。
ここではそのターンオーバーを乱して遅らせてしまう悪しき習慣をいくつかご紹介していきます。今一度、私生活上に当てはまる項目がないか照らし合わせてみると良いでしょう。
睡眠の乱れ
まず、最初に挙げられるのは睡眠です。
日本では多くの社会人が抱える問題ではありますが、ターンオーバーを乱すキッカケにもなりますので注意が必要です。睡眠が約4時間と短い方が多く見られますが、長すぎてもいけません。8時間が理想的な睡眠時間ですが、どうしてもそこまで時間が取れないということであれば、寝室を工夫すると良いでしょう。
明かりが入ってこない様にカーテンを閉めておく・枕の高さを見直す・なるべく軽くて肌触りが良いパジャマを着るなどいろいろな対策ができます。
睡眠不足による成長ホルモンの抑制を阻止したいため、肌のゴールデンタイムと言われる23時くらいに寝ることができればベストです。
食生活の乱れ
食生活が乱れると、摂取できる栄養が乱れます。
特にターンオーバーにおいてはビタミンがバランスよく取れていることが前提なので、ジャンクフードや甘いものなどの添加物がたっぷり入ったものばかり食べていると、炭水化物や脂質の過剰摂取となり、ターンオーバーはもちろんホルモンバランスも乱れてしまいます。
ジャンクフードなどのバランスの悪い食事は美容において大敵となるものが多いので、控えるようにすると良いでしょう。
ストレス
仕事や人間関係などでストレスを感じやすい社会人が増えていますが、ストレス過多によって自律神経のバランスが不安定になってしまいますので、上手く付き合っていきましょう。
「なんだか身体がだるいなぁ」、「最近休めていないなぁ」と感じるのはとても大切なサインになりますので、それを簡単に受け流さずに、ご自身がリフレッシュできる時間を設ける様にすると良いです。
例えばお風呂に長く使ったり、映画を見て一旦現実を忘れたり、たまには美味しいものを食べに行ったり、何がご自身にとって良く作用するものか普段から視野に取り入れると良いでしょう。
ターンオーバーの整え方

それでは、乱れてしまったターンオーバーの整え方について解説していきます。
少し意識を変えてみるだけでも効果は大きく表れるものです。少しずつ、できる所から取り入れてみると良いでしょう。
必要な栄養素をしっかり摂る
ターンオーバーに必要な栄養素は、食べ物のビタミン、たんぱく質、ミネラルになります。
これらの栄養素を十分に摂ることができないと、正常なターンオーバーがなされません。そのことにより、肌のバリア機能も正常に働かないことにつながり、ニキビや乾燥といったトラブルにつながるのです。
紫外線対策を徹底する
紫外線は肌にとって大敵とも言えるほど、強い影響を及ぼします。
紫外線は実は室内に居ても当たっているのです。そのため室内にいる時でも、太陽がそれほど出ていない天候でも、年中つけておくと良いでしょう。
更に、日焼け止めは汗や皮脂と混ざり、時間とともに機能が十分に発揮されなくなるので、こまめに塗り直すのがポイントです。どうしても日焼け止めが苦手という方は日傘を用いることで工夫もできます。
しかし、紫外線はターンオーバーを早めることができますが、未完成な細胞が作られてしまうので、剥がれるべき細胞が剥がれずにそのまま蓄積してしまいます。そのことにより、肌の角質が肥厚にならない様にするためにも、紫外線対策を心がけておくと良いでしょう。
保湿を極める
肌は本来、赤ちゃん肌の様にもちもちとみずみずしい状態が好ましいです。そのため、肌が十分に潤っている方が、ターンオーバーも正常の状態になります。
普段から、しっかりと洗顔・化粧水・美容液を塗っているとしても、最後にクリームや乳液などで蓋をしなければ外に逃げてしまいます。それを防ぐためにも、最後まで工程を意識しながら普段からのスキンケアに取り組む様にすると良いでしょう。
睡眠の質を改善する
ターンオーバーに必須と言えるのが「成長ホルモン」です。これは良質な睡眠を摂ることによって生成されます。
23時までに寝ることが望ましいですが、現代社会人はとても忙しくなかなか早く寝ることができない方が増えています。
そのため、外からの光が入ってこない様にカーテンを閉めておく・寝る直前までスマホを触ることを避ける・普段からのストレスと上手に向き合う・お酒やタバコといった身体の害になるものは避けるといった工夫を取ると良いでしょう。
ターンオーバーを促進する栄養素3選

ターンオーバーに欠かせない栄養素について詳しく解説していきます。
なぜ、それらの栄養素が必要なのかを根本的に理解することができれば、普段から意識して食材選びをできるようになるでしょう。
「なんとなく大事かも」で終わらせずに、肌のターンオーバーに重要なものと定義することができれば、ちゃんと肌に活かすことができます。
亜鉛
亜鉛は、肌のターンオーバーを促進する役割があります。
なぜならターンオーバーに必要な酵素を作り出す栄養素だからです。亜鉛不足によって人体に及ぼす影響は、血球や皮膚や肝臓などの再生不良、嗅覚や味覚の障害です。
これらを避けるためにも、亜鉛は積極的に取り入れると良いでしょう。
亜鉛の効果として、DNAを生成して新たな細胞を作る・骨の成長に関与する・ウイルスや細菌から体を守る免疫に関与する・嗅覚や味覚を正常に保つ働きなどがあります。
- かぼちゃの種
- 松の実
- ナッツ類
- 蠣(かき)
- 小麦胚芽(こむぎはいが)
- パプリカ
- 牛肉
- ピュアココア
たんぱく質
たんぱく質は、筋肉・血液・皮膚などの材料となる栄養素です。
なんとなく、たんぱく質は筋トレをしている人が摂るものというイメージを持たれている方が多いと思いますが、そもそも身体の材料の部分に値しているので、誰でも必要です。
様々な食材にたんぱく質が含まれていますが、それぞれにたんぱく質の働き方が違います。また、消化・吸収される時間も変わってきますので、1つの食品だけでなく、2つ以上の食品を組み合わせて食べるようにすると良いでしょう。
- 生ハム
- もも肉
- 鶏ささみ
- するめ
- イワシ
- いくら
- 油揚げ
- 納豆
- きな粉
ビタミンC
ビタミンCは、肌成分に重要なコラーゲンの生成、体内の酸化を防ぐ、ストレスからくる肌トラブルの保護をする役割があります。また、身体疲労を改善させるなどとても幅広い機能を持つ栄養素になります。
体内で吸収されたビタミンCは、体全体に運ばれ、吸収することができなかったビタミンCは尿となって排出されます。ビタミンCは人体で生成されることができないので、食材等で積極的に摂取する必要があります。
食材は加熱したり流水したりすることによって栄養素が減少してしまうこともありますので、できるだけ生で食べるようにするなど、食べ方も意識すると良いでしょう。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれるので、参考にしてみてくださいね。
- アセロラ
- 青汁(ケール)
- グァバ
- 赤ピーマン
- ゆず
ずっと綺麗な素肌のために
綺麗な素肌の為にターンオーバーは欠かせない機能だとお分かりいただけたことと思います。
そんなターンオーバーを正常に保つために、普段からの食生活で必要な栄養素を取り入れていきましょう!
そうすることで、肌以外にも身体の調子も整っていきますし、より健やかな生活を期待することができるかと思います。ぜひこの記事を参考にして、美容ライフを楽しんでくださいね。